すこやかコラム 第46回

すこやかコラム 第46回
足がつる原因って何!?知っておきたい「こむら返り」のアレコレ

足がつる原因って何!?知っておきたい「こむら返り」のアレコレ

歩いたり走ったりしていて、急に足がつった経験がある方は多いはず。こむら返りとも呼ばれる足のつりは、運動時や睡眠時に発生しやすく、特に冬は冷えで体が硬くなり、頻繁に起こりやすくなります。
予防には、ストレッチや栄養補給、血行促進などの対策が必要です。
今回は、足がつる原因や対処法、予防方法についてご紹介します!

セクション01

そもそも足がつる原因ってなに?

「足がつる(こむら返り)」とは、筋肉が異常な収縮を起こして戻らなくなり、強い痛みが発生する状態のことです。

足がつる主な原因
  • 水分・ミネラル不足による脱水症状
  • 運動前のウォーミングアップ不足や、運動による筋肉疲労
  • 加齢や運動不足による筋力・体力の低下
  • 急激な寒暖差や冷えによる血流停滞
  • 不規則な生活習慣による疲労や神経障害

こうした条件が揃いやすい「運動時」「睡眠時」「寒暖差の激しい季節」などは、特に足がつりやすいため注意が必要です。

  • ●運動時

    筋肉はミネラルを消費して動かしているため、運動が長時間になるほど水分やミネラルが不足しがちになり、筋肉疲労が大きくなって足がつりやすくなります。

  • ●睡眠時

    睡眠時はコップ1杯分以上の汗をかくといわれており、多くの場合は脱水傾向にあります。また、寝姿勢が固定されて動きが少なくなり、心拍数が減って血流が低下するため、寝返りなどの急な刺激で足がつることがあります。

  • ●寒暖差の激しい季節

    冬は運動不足になりやすく、冷えによって体が硬くなり、血流が滞りがちです。さらに、汗が出にくく乾燥によって水分が失われるため、脱水症状に気付きにくいという点もあります。加えて冬場は睡眠時の寝具の重みや厚みが増すため、夏場よりも寝姿勢が固定されます。

そもそも足がつる原因ってなに?
セクション02

今日から始める!足のつりを予防する健康習慣

こうした足のつりは、健康習慣を身につけ、原因を解消することで予防できます。

今日から始める!足のつりを予防する健康習慣
原因 予防方法
水分・ミネラル不足による脱水症状 ミネラルを含む栄養バランスがとれた食事やスポーツドリンク、サプリメントなどでミネラルを摂取
ウォーミングアップ不足や筋肉疲労 念入りなウォーミングアップやこまめな休憩
筋力・体力の低下 ウォーキングなどの適度な運動習慣、お風呂あがりや就寝前のマッサージやストレッチ
寒暖差や冷えによる血流停滞 適度な運動や入浴などで血行を促進
疲労や神経障害 十分に睡眠をとって体を休め、疲労を溜めない。足首の関節を固定しないように横向きに寝る

正しい水分補給のやり方や入浴の効果、快眠のコツなどについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください!

セクション03

2ステップで痛みを緩和!覚えておきたい応急処置

足がつった時は、慌てずに対処しましょう。無理にストレッチをしてしまうと肉離れを起こしてしまう可能性があります。身体の力を抜いて、痛くない楽な角度を探しましょう。

足のつりを戻そう!

足がつった状況に応じた処置を行いましょう。

睡眠時につってしまった!

つった方の足のつま先を持ち、足先を体にひっぱりゆっくりと膝を伸ばす

睡眠時につってしまった!
運動時につってしまった!

つった方の足を立膝にしてつま先を持ち、前方にゆっくり体重をかけて
ふくらはぎを伸ばす

運動時につってしまった!

両手を壁につけて足を前後させ、反動をつけずにつった方の足を伸ばす

運動時につってしまった!
アフターケアをしよう!

STEP1で症状が緩和されたら、次の中からできる範囲のケアを行い、
再発を防ぎましょう。

痛みがおさまった患部を優しくマッサージして筋肉の緊張をほぐす

足湯や蒸しタオルなどで患部を温め、血行を促進する

スポーツドリンクやサプリメントなどでミネラルを摂取したり、
足のつりに効果のある漢方薬を服用したりする

アフターケアをしよう!

ただし、繰り返し足がつる場合は、別の病気の可能性もあるので、迷わず医師に相談することをおすすめします。

豆知識
痛みをとるおまじないは「きゅうり、きゅうり!?」

平安時代から「こむら返り」という言葉は使われていましたが、痛みを取るおまじないは「きゅうり、きゅうり」と唱えることだったそうです。その理由は治療に使う「お灸」を洒落で言い換えて「きゅうり」と呼んだ説があります。
マッサージ中に「きゅうり、きゅうり・・・。」と唱えると効果がアップするかも?

まとめ

足がつるということは、体からのSOSかもしれません。軽く考えずに予防方法を実践して、健康な毎日を過ごせるように心がけましょう。「運動が苦手」「普段の運動習慣がない」という方は、手軽にできるウォーキングから始めてはいかがでしょうか。

2023年1月公開

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