入社以来営業一筋で、現在も高山郵便局かんぽサービス部で保険営業に携わる常盤井 香佳。もともと内向的な性格で、配属時は営業には向いていないと思いながらも、8年という長きにわたりお客さまに寄り添う営業を貫いてきました。今では大きなやりがいを感じ、活躍を続ける彼女の心の変化に迫ります。

"輪の中心にいるような人が向いている"──そう思っていた営業職に自分が就いた

常盤井 香佳 大学時代は経済学部に所属し、簿記2級を取得。金融機関への就職を希望していた常盤井が就職活動時の軸としたのは、長く働き続けられる環境かどうかでした。
 常盤井 「共働きの両親のもとで育ったため、私も定年まで働き続けたいという想いがありました。結婚したあと、配偶者の勤務地や転勤により私も一緒に異動することになったとしても同じ会社で長く働き続けていきたいと思っていたので、全国各地に拠点がある企業を志望していました」
全国展開している企業の中で、常盤井が日本郵便を選んだ決め手は、"身近さ"でした。
 常盤井 「実は、中学時代の文集に『郵便局員になりたい』と書いていたんです。郵便局で働く人は幼少期から身近な存在で、町で見かけるたびに『郵便局の人はかっこいいな』と思っていました」
日本郵便の新卒採用は、就職活動時に金融窓口・渉外(営業)・郵便配達の3つのコースから、学生の希望する職種を選ぶ流れになっていました。常盤井はすべてのコースを選択したものの、内心では自分の性格から渉外(営業)以外の仕事を希望していたと言います。
 常盤井 「もともと人前に立つことが得意ではなく、人見知りで内向的な性格だったんです。大学時代、学部に何百人もの同級生がいた中で、仲が良いのは数人。サークル活動でも、自分から周りに積極的に働きかけるようなタイプではありませんでした。
 
 営業職は、自分から積極的に人とコミュニケーションをとりにいく、"輪の中心にいるような人たちが向いている職種"というイメージを持っていたので、自分には務まらないのではと思っていたんです」
しかし、常盤井が実際に配属されたのは、渉外(営業)のコース。各ご家庭を訪問し、初対面のお客さまへ商品をご提案することへの不安を抱えながら、キャリアをスタートすることになりました。

温かさに触れ、消えていった不安。営業活動を通して実感した、お客さまと対話する楽しさ

お客さまへのご提案 入社後、常盤井がまず担当したのはカタログ商品の提案活動。想像していたよりずっと優しい世界が広がっていることを知ったのは、営業活動を始めて間もなくのことでした。
 常盤井 「営業活動を始める前は、呼び鈴を鳴らすことにさえ不安がありました。しかし、実際にお客さま宅の呼び鈴を鳴らして『郵便局です』と伝えると、ほとんどのお客さまが応じてくださり、私のことを快く受け入れてくれました。会話も弾み、中には家の中に招いてお茶を出してくださるお客さまも。誰もが知る日本郵政グループへの安心感があるからこそ、歓迎してくださったのだと思います。
 
 営業活動に苦手意識を持っていたからこそ、日本郵政グループでキャリアを始められて良かったと思っています」
営業活動への不安が徐々に薄れ、お客さまとの出会いや会話が楽しみになっていったという常盤井。カタログ商品を提案する中で、お客さまの喜びに貢献できるというやりがいも感じるようになっていきました。
 常盤井 「カタログでは、食料品やお花など生活に身近な商品を取り扱っています。お話の中で家族構成や好みなども教えていただきながら、お客さまに喜んでいただけそうな商品を紹介していました。
 
 実際にお客さまのもとに訪問し、対話を重ねるなかで、どうすればお客さまに喜んでいただけるかを自分で考えてお客さまにご提案することを繰り返しながら、少しずつ営業スタイルを見つけていったように思います。まずは、お客さまと親しくなること。そういう関係性を築くことができれば、結果は自然とついてくると考えています」
カタログ営業を通じて、少しずつ営業活動への自信をつけていきましたが、入社して半年が経ったころから、保険営業を始め、壁にぶつかってしまうことに。
 常盤井 「保険は、お客さまと親しくなれたからといって、すぐにご契約いただけるものではありません。お客さまの家族構成はもちろん、より深いところまでお客さまのことを知った上で必要な保険をご提案することが重要ですが、どこまで踏み込んで聞いてよいのか躊躇してしまい、なかなか結果につながりませんでした」
当時は同じ部署に同期が10名ほどおり、早期に結果を出していたのは、外向的で人とコミュニケーションをとるのが得意なメンバーたちばかり。「自分には向いていない」と辞めていく同期もいる中、常盤井も周りと自分を比較し焦りを感じるようになっていきました。

お客さまのお役に立ち、人生に必要なものを一緒に考えられる存在でありたい

集合写真 外向的な社員に比べて思うような結果が出せず、お客さまとどう接すれば良いのか悩む日々が続きました。そんな常盤井に、転機が訪れます。2017年に高山郵便局へ異動したことがきっかけでした。
 常盤井 「高山郵便局で働く先輩方はとても穏やかで、わりと自分と似たタイプの方が多かったんです。同期と自分を比較することなく自分のペースを大事にできるようになり、結果的に自然体で営業活動ができるようになりました」
チームワークや助け合いを大事にする職場で、上司や周りの先輩に支えられたことも大きかったと言います。
 常盤井 「以前、先輩と一緒にお客さま宅を訪問したときのことです。玄関の石畳の上にバランスボールが置いてあったのに気づいた先輩がお客さまに質問したところ、『丸いものは縁起が良いからと言って、おじいちゃんが外に落ちていたのを拾ってきたんです』という答えが返ってきてその場で笑いが起こったんです。
 
 お客さまと話すきっかけをつかむのが上手な先輩の背中を見て『この人みたいになりたい』と思いました。先輩のような存在が身近にいることが、とても刺激になっています。
 
 それからは、上司や周りの先輩に積極的に相談をするようになりました。実際に、アドバイス通りにお客さまとお話しすると、会話がうまく弾むようになってきて。自分で考えるだけでなく、さまざまな経験のある方の意見を取り入れることも大事だと実感しました」
上司や先輩から教わったことを積極的に吸収し、徐々に成功体験を増やしていった常盤井。その心には「お客さまの人生にとって必要なものを、お客さまとお話しながら一緒に考えていきたい」という気持ちが芽生え、独自の営業スタイルを確立していきました。
 常盤井 「目的はあくまでもお客さまのお役に立ち、お客さまの人生にとって必要なものを一緒に考えることです。自信を持ってかんぽ生命の保険をお勧めしていますが、お客さまのニーズによっては、かんぽ生命の商品だけではお応えできない場合もあります。
 
 そのため、お客さまが何を求めているのかを理解し、かんぽ生命の保険が本当に必要なのかどうかを一緒に考えた上で、提案することが大事だと考えています。そして、何かあったときに『常盤井さんに聞いてみよう』と自分のことを思い出してもらえたら、それが一番の喜びです」

お客さまの人生に寄り添う仕事だからこそ、長く続けることで出会える喜びがある

橋の上 入社当初は苦手意識があった営業職。今では大きなやりがいを感じながら取り組めていると言います。
 常盤井 「入社前に抱いていたさまざまなお客さまとお会いすることへの不安は、今はまったくありません。初めてのお客さまと接することにも、わくわくするようになりました。たくさんのお客さまとお話しすることで、さまざまな人生観に触れられるのも楽しいですね」
さまざまなお客さまに寄り添ってきた常盤井にとって、とくに印象的だったのが、高齢の母親を亡くされた女性のお客さまの手続きを担当したときのことです。
 常盤井 「相続人のお一人であるお父さまが入院中で、コロナ禍のため対面ができず、手続きに時間がかかってしまいました。なんとか方法を見つけて手続きできたのですが、娘さまから『常盤井さんのような方に出会えて本当に良かった。これからも応援しています』と言っていただけたんです。日々の活動を通して、お客さまに喜んでいただき、さらにこのようなお言葉もいただけたことが大変嬉しく、改めて私は誇りを持てる仕事をしているんだ、と感じました。これからもお客さまに寄り添える存在でありたいと思いながら活動していきます」
いつまでもかんぽ生命で働き続けたいと話す常盤井。将来をこう展望します。
 常盤井 「まだ入社8年目なので、自分がご契約に携わったお客さまの満期を見届けることはできていないのですが、この先、満期を迎えたお客さまとお会いして手続きをしたときに、『保険に入っていてよかった。あのとき勧めてくれてありがとう』と言っていただけるような営業活動がしたいな、と思っています。
 
 お客さまの人生に寄り添い、支えることが保険営業の醍醐味ですし、長く続けるからこそのやりがいがあると思っています。ライフステージが変わっても仕事を続けやすい環境があるのは、日本郵政グループならでは。これからも長く働き続けたいですね」
かつて営業職への不安を抱え、それを日本郵政グループで克服できた常盤井だからこそ、同じ不安を抱えて就職活動を行う方々に届けたいメッセージがあります。
 常盤井 「保険営業と聞くと、『外向的になれない私には務まらないのでは』と難しそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、シンプルに捉えてみてほしいんです。
 
 人見知りで、人前で話すことが苦手な方でも、おしゃべりすることは好きだし、人との会話を楽しめるという方は多いのではないでしょうか。保険を販売しようと気構えるのでなく、お客さまに寄り添い、一緒に人生を考えたいという気持ちで接していれば、結果は後からついてきます。
 
 内向的な自分に営業は向いていない、と決めつけてしまわず、ぜひ前向きな気持ちで保険営業の世界に飛び込んでみてください」


※ 記載内容は2023年6月時点のものです

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