すこやかコラム 第37回
春の花を愛でながら歩こう!今しかできない「お花見ウォーキング」
寒さ厳しい冬が終わり、待ちに待った春が到来。春の風物詩といえば桜を愛でる「お花見」ですが、日本には桜以外にもたくさんの魅力的な花があります。暖かく、歩きやすくなった春は、色彩豊かな花々を見に「お花見ウォーキング」をしてみませんか。
今回は、お花見のルーツやお花見ウォーキングの魅力、春に咲く花をご紹介します。
※新型コロナウイルス感染防止のために必要なことや周囲の人にもご配慮いただいた上で、安全・安心にウォーキングに取り組んでください。
新型コロナウイルス感染対策 スポーツ・運動の留意点と、運動事例について(スポーツ庁)
お花見がもっと楽しくなる!お花見のルーツを知ろう
長く日本人に愛されているお花見ですが、昨今は大勢で宴会をしながら楽しむことが難しくなりました。そこでお花見の新しい形として、ドローンで撮影した桜の映像を見たり、バスやクルーズに乗って桜を眺めたりといった、多種多様なスタイルが増えています。
そんなお花見のルーツはどこから来ているのでしょうか?
お花見は、奈良時代に中国から伝わった「梅の花を鑑賞しながら歌を詠む」という行事が始まりとされています。
当時の日本は遣唐使によって、唐(中国)の文化や制度、技術、食べ物や美術工芸品などが輸入されました。梅も、唐から持ち込まれたものの一つで、貴族の間で大変珍重されました。当時の梅の人気はすさまじく、造園の際には、庭に梅の花を植えることが定番になるほど。万葉集にも梅を詠んだ歌が数多く残されています。
お花見の対象が桜になったのは、遣唐使の廃止以降のこと。貴族が桜を鑑賞するようになると、たちまち春を代表する花として桜が定着しました。以降、お花見の風習は、それぞれの時代へと受け継がれ、安土桃山時代に豊臣秀吉が行なった「醍醐の花見」で、現在のような宴会スタイルになったといわれています。
豊臣秀吉は京都の醍醐寺に700本の桜の木を植え、盛大なお花見を行ったといいます。醍醐寺ではソメイヨシノ、しだれ桜、山桜、八重桜などが咲き誇り、今も桜の名所として親しまれています。今回、ご紹介する「お花見ウォーキング」は歩きながらお花見を楽しむ、新しい常識ともいえるお花見スタイルの一つ。お花見ウォーキングには、魅力がたくさんあります。
お花見ウォーキングの魅力と楽しみ方
春に咲く様々な花を観賞しながら歩く「お花見ウォーキング」には、どのような魅力があるのでしょうか。
● 場所取りや準備が不要
お花見ウォーキングは歩きながら花を観賞することが基本。通常のお花見のように場所取りや特別な準備がいらないので、思い立ったらすぐに春の花々を楽しむことができます。
● 密を避け、好きな時間に楽しめる
お花見ウォーキングなら自分の好きな時間に楽しむことができます。密を避け、混雑しない時間帯を狙って歩けるのも魅力です。
● 遠くに行かなくても近場で楽しめる
花が有名な観光スポットはもちろんですが、近所の公園や河川敷など花が咲いている場所を歩けば、どこでもお花見ウォーキングです。
● 花見をしながら健康にも役立つ
春の風と花の香りを感じながらウォーキングすれば、ストレスや運動不足の解消に!目に楽しく、健康にも役立つことが、お花見ウォーキングの魅力です。
魅力がいっぱいのお花見ウォーキングですが、次のことを意識して歩くと、より一層楽しむことができます。
お花見ウォーキングへ行く前に
確認しよう!
- 水分補給はしっかりと行う
- 歩きやすい靴を履く
- 写真を撮るときは周囲に配慮する
- 上着を持ち歩く
- 歩数計を持ち歩く
- 手持ちサイズの花図鑑を持ち歩く
お花見とはいえウォーキングがメインになるため、しっかりと水分補給を行い、怪我をしないよう歩きやすい靴で出かけましょう。また4月は特に朝晩の寒暖差が激しい季節。夜の寒さに備えて、1枚羽織るものを持って行くと良いでしょう。
さらなる楽しみ方として、『かんぽ生命の健康応援アプリ「すこやかんぽ」』などのアプリや歩数計で、歩数を測るのもおすすめです。歩く楽しみやモチベーションアップにもつながります。近場などで持ち物に余裕がある場合は、手持ちサイズの花図鑑やスマホの図鑑アプリなどを活用して、花の種類を調べてみては。その際、花などを撮影するときは通行を妨げないよう周囲に配慮しましょう。
花図鑑やアプリはこちらの記事で紹介していますので参考にしてみてください。
「子どもの目線で歩いてみよう!散歩で出会う草花や昆虫」
桜だけじゃない!春に咲く色とりどりの花々
桜はもちろん、春にはたくさんの花が咲きます。有名な観光スポットだけでなく、近所の公園で見ることができる花も色々あります。花が咲いている道を選び、自分なりのウォーキングコースを見つけてみてはいかがでしょうか。
近場の公園で春の草花を探してみよう
「お花見ウォーキングの魅力と楽しみ方」でも紹介した手持ちサイズの花図鑑やスマホの図鑑アプリを活用して、春の草花を探してお花見ウォーキングをしてみましょう。
春の公園や野山などでは、レンゲソウやハルジオン、スミレなど小さくて可愛い草花もたくさん咲いています。
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私がお花見ウォーキングに出かけたのは3月中旬。花を探しながらのウォーキング、最初はなかなか咲いている花を見つけることができなかったのですが、枯れ葉の中から顔をのぞかせていたオオイヌノフグリを見つけた時は何だか嬉しい気分になりました。
春の訪れを感じながら、咲いている花を見つけては名前を調べるのも楽しく、時間が経つのがあっという間でした。
4~5月にはもっとたくさんの花を愛でることができるはず!この季節ならではの、お花見ウォーキング、オススメです!
お花見ウォーキングは、春にしかできない特別なウォーキングです。花を探しながら歩けば、ウォーキングがより一層楽しくなるはず。今年の春は、感染対策をきちんと行い、密にならないように気をつけながら、桜だけじゃない“お花見ウォーキング”に出かけましょう。
リンゴ、モモ、イチゴ、サクラ、ウメ・・・、食べても美味しく見た目も可愛い、これらの植物ですが、共通点は全て「バラ科」に属していること。バラ科の植物は約3000種あるといわれ、ナシやプルーン、ビワ、アンズ、サクランボも全部、バラ科です。
バラ科の特徴は花びらが5枚あるのが基本で、中央にはおしべがたくさんあります。実の部分の見た目は違いますが、イチゴもリンゴの花びらも、バラ科の花びらの特徴を持っています。
バラ科の仲間といえば、アーモンドもバラ科のサクラ属。アーモンドの花も、サクラに似た花を咲かせます。
公園に咲いている草花では、春に小さくて黄色い花を咲かすヤマブキもバラ科です。お花見ウォーキングでバラ科の植物を探してみてはいかがでしょうか?
2022年4月公開