すこやかコラム 第20回

すこやかコラム 第20回
子どもの目線で歩いてみよう! 散歩で出会う草花や昆虫

子どもの目線で歩いてみよう!
散歩で出会う草花や昆虫

子どもは散歩をしながら、道端に咲く花や地面を歩く虫に心奪われて足を止めることがよくあります。きっと大人とは違う低い目線と豊かな感受性で、日常の中にワクワクすることを見つけているのでしょうね。大人たちも、視点を少しだけ変えてみたら、知らないものや意外なことに出会えるかも…。視点を変えてみるアイディアや、秋から冬にかけて出会える草花や昆虫をご紹介します。

セクション01

ファインダーを通して視点を変えてみよう

ファインダーを通して視点を変えてみよう

目線の低い子どもと一緒に歩いていると、街中に咲くかわいい植物や小さく動く昆虫たちに出会えます。大人だけで歩くときにも視点を変えてみたいのであれば、「小さくてかわいいものを撮影する」ことを意識してみてはいかがでしょうか。普段は気に留めないような景色も、ファインダーを通して見ると新鮮に感じられます。
“わざわざ”写真を撮ろう!と身構えるのではなく、いつも手に持っているスマートフォンのカメラで気軽に撮影を楽しんでください。

「何を撮るか思いつかない…」というときにオススメなのが「定点観測」です。毎日歩く道でも、季節によって咲く花や光の長さ、通り過ぎる人並みによって街の様子は変化します。自分で“ココ!”と決めた場所を通り過ぎるたびに写真を撮ることを習慣づけてみませんか。
景色ではなく、お気に入りの樹木などでも良いでしょう。春は花が咲き、夏は葉が繁り、秋は色づき、冬には落葉する…。毎日、さまざまな時間に、まるで大切な家族のように見守り、小さな変化を記録するのも楽しいかもしれません。

【撮影ワンポイントテクニック】縦・横の構図を考える【撮影ワンポイントテクニック】縦・横の構図を考える

そうして撮影した写真は、1枚では普通の風景写真でも、1週間、1ヶ月、1年…と溜まっていくことで、別の価値が生まれます。朝・昼・夜での違いや、季節のうつろいを俯瞰してみることで、見逃していた小さな変化や意外な発見があるはずです。

撮影した写真はSNSなどにアップしてみませんか?日記代わりにしたり、また心が動いた景色の写真を家族や親しい友人と共有して話題にしたりと、楽しみがさらに広がります。もしかしたら、思いがけない人と新たな交流が生まれるかもしれませんよ。

セクション02

街の中でも出会える植物・昆虫~秋・冬編~

街の中でも出会える植物・昆虫~秋・冬編~

撮影するときに、花や昆虫の名前を知っていると、より親しみが湧きますね。これからの季節、秋から冬にかけて街の中で出会える植物や昆虫の一部をご紹介します。散歩中に見かけたら、ぜひ目をとめて撮影してみてください。

植物
キバナコスモス

キバナコスモス

キバナコスモスの開花時期は6月~10月。本来は園芸種ですが暑さや乾燥、病害虫に強いため野生化しています。日当たりの良い路地や植え込みなどで多く見かけることができます。

イヌタデ

イヌタデ

赤紫色の小さな花で群生するイヌタデ。公園や路地でよく目にします。7月から10月くらいまで花を咲かせ、花が咲き終わるころには赤黒い実をつけます。別名「アカマンマ」と言い、秋の季語にもなっています。

昆虫
モンキチョウ

モンキチョウ

羽の表には黒い縁と黄色い斑紋が、裏に白い斑紋が並んでいるのが特徴です。公園や河原、田畑など、開けた日当たりの良い環境に生息。春から11月ごろまで飛び回り、冬は幼虫の姿で越年します。オスは黄色ですが、メスは白色のものもいます。

アキアカネ

アキアカネ

いわゆる「赤とんぼ」。名前に「アキ」が付いていますが、6月末頃からその姿が見られます。夏は涼しい高地で過ごし、秋になると平地の草むらで産卵。羽化したてはオレンジ色ですが、秋が深まるとともに赤くなります。

セクション 03

植物や昆虫の名前を調べたいときは?

気になった植物や昆虫を撮影したけれど、名前がわからない。どんな生態なのか知りたい…そんなときは図鑑で調べてみましょう。すぐに手軽に調べたいときは、電子書籍やアプリが便利です。オススメの書籍やアプリをご紹介します。

植物

図鑑(文庫版・電子書籍)

「子どもに教えてあげられる 散歩の草花図鑑」岩槻 秀明 (著)

「子どもに教えてあげられる 散歩の草花図鑑」岩槻 秀明 (著)

子どもの「この花、なあに?」にこたえられるポケットサイズの草花図鑑です。四季で構成した誌面に、748点の写真をオールカラーで掲載。著者の岩槻秀明氏は「わぴちゃん」としてテレビ番組などでも活躍中!

スマートフォンアプリ

GreenSnap

GreenSnap

植物・お花好きが集まるSNSアプリ。植物の写真を撮るだけで、自動で名前を教えてくれます。その他、植物の育て方を調べたり、撮影した写真をアルバムとして記録したりすることが可能です。
App Storeからダウンロード >

昆虫

図鑑(文庫版・電子書籍)

「ポケット版 身近な昆虫さんぽ手帖」森上 信夫 (著, 写真)

「ポケット版 身近な昆虫さんぽ手帖」森上 信夫 (著, 写真)

公園や道端など、身近なところで見つけることのできる昆虫を150種掲載。昆虫の名前の由来なども楽しく紹介しています。

豆知識
これから見られる雲の種類

あちらこちらに目をやって歩く散歩は目も大忙し。ちょっと疲れたときには顔を上げて空に浮かぶ雲にも注目してみましょう。雲の名前がわかると空を見上げることも楽しくなりますよ。

秋、冬に見ることができる雲

雲の名前は、国際気象会議(1894年、スウェーデン)で決められました。今回は10種類あるうち、これからの季節に見られる代表的な雲をご紹介します。

秋、冬に見ることができる雲
秋、冬に見ることができる雲秋、冬に見ることができる雲
珍しい雲

なかなか見られない雲ですが、見られたらその日はラッキーかもしれません。

レンズ雲

レンズ雲
山やその近くに現れる凸レンズに似た形の雲。複数のレンズ雲が現れたり、何枚かが重なることもあります。

彩雲

彩雲
彩雲は太陽の近くの雲が赤や緑に彩られ、まるで雲に虹がかかっているかのように見える現象です。別名「幸運の虹」とも言われています。

秋冬は空が澄んで雲もきれいな季節です。草花、昆虫、雲、と身近な場所でも自然を感じながら歩いてみましょう。

2020年10月公開

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