すこやかコラム 第8回
歌ってストレスを撃退!
歌がもたらす健康&美容効果
カラオケなどで歌うとストレス発散になる人も多いでしょう。実は歌うことは、ストレス発散とともに健康と美容にも効果的なのです。歌がもたらす健康や美容への効果についてご紹介します。
歌うとストレスが減少するのは本当?
ストレスを感じると、唾液に含まれるコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌され、これが長時間分泌されると免疫力や集中力が低下し、疲労やうつなど体のあちこちに不調をきたします。
しかし好きな歌を3曲歌ったあとに唾液の量が増え、ストレスホルモンが減少するという実験結果があります。その理由は、歌うことで口の周りの筋肉を使うことと、副交感神経が優位になったことが考えられます。副交感神経が優位になると、リラックス状態になるため、緊張や抑うつといったネガティブな感情から解放され、ストレス解消につながるのです。
また、第一興商が121人を対象に行った調査では、週1回以上、1時間以上のカラオケを4週以上連続で行うことでストレスが改善されたそうです。さらに友人や家族などでカラオケを楽しむことは人間関係を良好にすることもわかりました。
歌うと分泌される「幸せホルモン」
歌うと副交感神経が優位になるだけではなく、セロトニンやドーパミン、エンドルフィンといった「幸せホルモン」が分泌されます。これらのホルモンは精神安定の効果があり、幸福感や満足感を感じやすくなると言われています。 この幸せホルモンは、ウォーキングやバランスのよい食事などによっても増やすことができますが、歌うことによっても効果が得られます。
また歌うことは心の健康だけではなく、身体の健康や美容にも効果があるのです。
歌うことでこんなに健康と美容に効果がある
・唾液が多く分泌されることによって、感染症の防止、口臭予防や虫歯予防につながる
・歌詞や音程を覚えることが脳の活性化につながり、認知症の予防になる
・全身の血行が促進されることで全身の細胞が活性化され、免疫力がアップし生活習慣病の予防になる
・発声によってのどを鍛えることで、嚥下障害や誤嚥性肺炎のリスクを抑える
・お腹を使って歌うと、体幹筋が鍛えられ、姿勢もよくなる
・口の周りの表情筋をよく動かすので、表情筋が鍛えられ、たるんだ肌が引き締まり、小顔効果や二重アゴ防止、ほうれい線予防、リフトアップなどのアンチエイジング効果が期待できる
・顔の筋肉を動かすことによって顔の代謝が上がって肌のターンオーバーを促し、印象を明るくして若返って見える
歌うことは身近な健康法です。いくつもの健康法を試したけど長続きしないという人でも、歌うことなら無理なく続けられるのではないでしょうか。ストレスを発散して美しく健康でいるためにも、家族や友人とカラオケなどで思い切り声を出しましょう。
今回はカラオケで上手に歌う簡単なポイントをご紹介します。
- 常に喉を潤す
冷たすぎても熱すぎても声帯への負担はありますので、常温の水が一番おすすめです。ウーロン茶は声帯に付着した必要な油分を洗い流してしまうので控えましょう。 - マイクは床と平行に
カラオケのマイクは単一指向性といって一定の方向からの声しか拾わない仕組みのもので、音を受信する部分がマイクヘッドのみとなるためです。また必ずマイクの中央を握るようにしましょう。 - 姿勢よく立つ
必要な腹筋や背筋がちゃんと働くので、とても発声しやすくなります。 - リラックスする
必要以上に胸を張らず、身体の力を抜いてリラックスをすることで、喉も傷めず、高音と低音が出しやすくなります。 - 腹式呼吸をする
腹式呼吸をすることで安定した発声ができ、さらに声量のアップも見込めます。
もし確実に上達したいなら「自分の歌声を聴く」「曲を隅々まで覚える」「覚えたとおりに歌う」を実践してみてください。ボイストレーニングに通うのもよいでしょう。少しでも上手に歌えるとカラオケがもっと楽しくなりますね。
2019年10月公開
出典:
・カラオケで気分スッキリには、科学的根拠があった(NIKKEI STYLE)
・第一興商が「カラオケ=ストレス改善」を実証~健康経営を推進するNTT Comの社員121名が調査に参加~(PR TIMES)
・幸せホルモン「セロトニン」でキレイになろう!(加圧 Beauty Terrace)
・認知症や老化の防止にも? 心身を整える「1日1曲歌う」ことの効果とは(Business Journal)
・歌の効果 ~美容・ストレス~(DK SELECT 進化する暮らし)
・これだけでカラオケ上達!歌が上手くなりたい人がするべき5つの方法(UtaTen)