すこやかコラム 第59回

すこやかコラム 第59回

疲れが出やすい季節は、運動と食事で乗り切ろう!

新年度が始まり、新たな環境での仕事や生活により、4月はストレスや疲れが増える時期。休息やリラックスすることも大切ですが、実は軽い運動をするのも疲労回復に効果的です。疲れを感じたら、睡眠や休息とともに、積極的に運動を取り入れてみましょう。
今回は、意識的に体を動かして疲労を回復するアクティブレストと疲れたときにおすすめのレシピをご紹介します!

セクション01

疲れたときは意識して体を動かした方がいい!?疲労回復に役立つアクティブレストとは?

「アクティブレスト」とは、体を動かして 疲労回復を図ることを指します。1日10分程度のストレッチやヨガ、軽い筋トレ、または20〜30分ほど歩くことなど、体を軽く動かすことで老廃物を排出し、疲労回復を促します。

アクティブレストで期待できる5つの効果

アクティブレストには、疲労回復だけでなく、さまざまな効果が期待できます。

1疲労物質が排出される

体を動かすことで血流が改善され、疲労物質の排出が促され、疲労回復の効果が高まります。

2筋肉の柔軟性が向上する

運動によって筋肉の痛みやこわばりが軽減され、体の柔軟性が向上します。

3睡眠の質が向上する

適度な運動によって日中の疲労感が調整され、良質な夜の睡眠が促進されます。

4気分をリフレッシュできる

軽い運動によって「セロトニン」と呼ばれる幸せホルモンの分泌が増加し、不安やイライラが和らぎます。

5仕事の能率が向上する

積極的に運動をする(もしくは、取り入れる)ことによって心身の疲労が回復し、仕事における集中力が高まります。

  1. 1・4【参照元】野田市「疲れを感じたらアクティブレスト」https://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/fukushi/hoken/1017562/1038612.html
  2. 2【参照元】会津若松市役所「運動の前後や、生活の中のすきま時間にストレッチを行いましょう」https://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2019121100016/
  3. 3【参照元】京丹後市役所「生活リズムを見直して快適な睡眠を」https://www.city.kyotango.lg.jp/top/soshiki/kenkochoju/kenkosuishin/3/5/3536.html
  4. 5【参照元】高齢・障害・求職者雇用支援機構「心と身体の疲労回復」https://www.jeed.go.jp/elderly/data/elder/q2k4vk0000033yyv-att/q2k4vk0000033zmp.pdf
セクション02

ウォーキングもアクティブレストにおすすめ!

アクティブレストは心地よい強度で行うことが大切です。過度な運動はかえって疲労感を増やす原因になります。ウォーキングは自分のペースで気軽に行うことができ、体をほどよく温め、心身ともにリラックスできる理想的なアクティブレストの一つです。息が弾む程度に、週に2~3日、20〜30分を目安に習慣化してみましょう。

正しいウォーキングのフォーム

歩く際は正しいフォームを心がけましょう。猫背などで歩くことはかえって体が疲れる原因につながり、けがのリスクも高まります。
正しいフォームで歩くことで、効果的なアクティブレストが期待できます。

  1. 視線は少し遠くへ
  2. お尻の筋肉を引き締め、お腹も凹ませる
  3. かかとから着地し、重心をつま先へ移動
  4. 体の中心に一本の軸があり、上から引っ張られているイメージ
  5. 肩の力を抜き、腕は自然な形で大きく後ろへ引く
  6. 歩幅はいつもよりちょっと広く
セクション03

疲れたときは食事の内容も見直してみよう!

疲労の原因の一つは、食事のバランスが崩れ、体に必要な栄養素が不足している可能性も考えられます。なるべく「主食」「主菜」「副菜」の食事のバランスを整えながら、以下の栄養素に意識を向けてみましょう。これらの栄養素を意識的に摂ることで、疲労の回復が期待できます。

ビタミンB郡

ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6など)は、体内でエネルギーを作り出すのに不可欠な栄養素である炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質の代謝をサポートします。

多く含まれる食べ物

雑穀、豚肉、卵、納豆、ナッツ、バナナ、かつおなど

炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質の代謝をサポート

ビタミンC

ビタミンCは、ストレスに対抗するホルモンの材料になります。ストレスによって体内のビタミンCは減少しやすいので、積極的に摂取しましょう。

多く含まれる食べ物

パプリカ、ブロッコリー、じゃがいも、キウイフルーツなど

ストレスに対抗!

鉄分

鉄分は、酸素を運ぶヘモグロビンの生成に必要です。鉄不足は全身に十分な酸素が供給されなくなり、疲れやすくなります。

多く含まれる食べ物

レバー、あさり缶詰水煮、ほうれん草、切り干し大根など

鉄分は、酸素を運ぶのに必要!
セクション04

電子レンジで簡単!疲れに効く、3ステップレシピ

疲れた日には、料理する気力が湧かないこともありますよね。そんなときには火を使わずに手軽にでき、洗い物も減らせる便利なレンジレシピをご紹介します。

01豚肉とキャベツのレンジ蒸し(2人分)

豚肉には、炭水化物の代謝をサポートするビタミンB1が豊富。キャベツを千切りにし、豚肉を巻くだけのレシピで手軽に補給しましょう。

作り方

  1. キャベツを千切りにします。
  2. キャベツを巻いた豚肉(こま切れ)を耐熱皿に並べ、大さじ1ほどの酒をふり、ふんわりラップをかけて電子レンジ(600W)で5分ほど加熱します。
  3. お好みの量でポン酢をかけて完成です。
キャベツはビタミンCも豊富!

02ブロッコリーのおかか和え(2人分)

ブロッコリーに含まれているビタミンCは、水に流れやすい性質を持つため、ゆでるよりも電子レンジで調理することで効率よく摂取できます。

作り方

  1. ブロッコリーを小房に分けます。
  2. 耐熱容器にブロッコリーと水を入れ、ふんわりラップをかけ、電子レンジ(600W)で1分30秒、ブロッコリーがやわらかくなるまで加熱します。
  3. 軽く水気を切り、小さじ2ほどのしょうゆと、2gほどの削り節を加えて軽く和えれば完成です。
血圧やむくみを抑えるカリウムも豊富!

03切り干し大根の煮物(2人分)

切り干し大根は栄養価が凝縮しており、鉄分と食物繊維が、生の大根と比べて3~4倍多く含まれています。
また、長期保存(未開封)が可能で、常備しておくことでいつでも利用できるのもうれしいポイントです。

作り方

  1. 器に水150ml、めんつゆ大さじ2ほどを混ぜ合わせます。
  2. 切り干し大根を3cmの長さに切り、にんじんの細切り、ちくわは5mm幅の輪切りにします。
  3. 耐熱容器に❶、❷を入れ、ふんわりラップをかけて電子レンジ(600W)で5分ほど加熱し、全体を混ぜ合わせて完成です。
天日干しするから生の大根よりも栄養がたっぷり!

※電子レンジの加熱時間はメーカーによって異なります。お手持ちのものでご調整ください。

豆知識
甘いものを食べると、幸せな気分になれるってホント!?

甘いものを食べると、「β-エンドルフィン」と呼ばれる快感ホルモンが脳内で分泌され、幸福感や気分の高揚、鎮静作用が期待されます。適度に摂る分には疲れを和らげられますが、過度に甘いものを食べ過ぎると肥満の原因につながるので注意しましょう。

まとめ

疲れたら無理のない範囲で動いて血行を促進し、リフレッシュしましょう。また、食事にも気を配ることで、より一層の疲労回復が期待できます。

2024年4月公開

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