すこやかコラム 第50回
季節の散歩を楽しむ!知っておきたい道端に咲く植物のあれこれと楽しみ方
歩いていて、ふと目にした花や葉っぱの名前や特徴を知りたくなったことはありませんか?身近に咲く植物を知ることは、自然との触れ合いを深め、より散歩が楽しくなる良い機会です。
今回は、道端で咲くこの時期の代表的な植物をご紹介します。
植物の新たな一面の発見!で散歩の時間を楽しく
生活に追われていると見過ごしがちな道端の植物。よ~く見てみると花や葉の色や形、大きさは、それぞれ異なり、美しさにあふれています。散歩前に少し時間をかけて、植物の知識を深めておくことで、植物の世界をより楽しめます。自分に相応しい方法で植物を調べて、その豊かな世界を肌で感じてみましょう。
植物の調べ方
図鑑
植物の全般が把握しやすく、読みたいページをすぐに確認できます。ハンディサイズの植物図鑑であれば散歩のときに持ち歩けるでしょう。
アプリ
植物の名前を入力するだけで、簡単に特徴が検索できて便利です。色や生息地、形から検索できるアプリもあります。
インターネット
スマートフォンがあれば、植物に関する多くの情報を短時間で入手できます。気になった植物の情報があれば、ブックマークしておくのが良いでしょう。
植物の種類とあれこれ
この時期の植物を5つピックアップしました。名前の由来や、花や葉の特徴を押さえておきましょう。
シロツメクサ
ヨーロッパ原産のマメ科の植物で、別名「クローバー」といいます。
シロツメクサあれこれ
- シロツメクサは品物のクッション材だった?
- 江戸時代、オランダからガラスの器を送るときに、品物が割れないように詰められていたのがシロツメクサです。名前の由来も花の色である「白」とクッション材としての利用「詰め(る)」からきているといわれています。
- 四つ葉を見つけると幸せになれる言い伝えはどこから?
- 「四つ葉のクローバーを見つけた人は、幸せになれる」というヨーロッパに古くからある言い伝えがあり、「愛情」「希望」「信仰」「幸福」のシンボルとされています。
- 四つ葉のクローバーを探すならここ!
- 10万分の1の確率で発生するといわれている四つ葉のクローバー。「踏まれて成長点が傷つくことによっても起こる」ともいわれています。四つ葉のクローバーを探すのなら、人通りが多く、よく踏まれている場所を入念に見ていきましょう!
ハルジオン
北アメリカ原産のキク科の植物で、白やピンクがかかった花が見られるのが特徴です。
つぼみの頃は下を向いています。
ハルジオンあれこれ
- 「貧乏草」といわれるのはどうして?
- その由来には諸説ありますが、代表的なもので、「生命力が強く、手入れされていない荒れた庭でも育つから」などの説があります。
- ヒメジョオンとの見分け方
- ハルジオンに似た植物に、「ヒメジョオン」があります。茎を切ってみるとハルジオンは茎の中が空っぽなのに対して、ヒメジョオンの茎は中が詰まっています。
カラスノエンドウ
地中海東部沿岸地方原産のマメ科の植物。春から初夏にかけて、ピンクの花を咲かせます。
カラスノエンドウあれこれ
- どうして「カラス」と呼ばれているの?
- 実が熟すと真っ黒になることが由来です。
- 葉の特徴
- 葉の先は巻きひげ状になっています。よ~く見ると、つるは三つに分かれています。
カタバミ
日本原産のカタバミ科の植物。日当たりの良いところで見られ、
黄色い小さな花を咲かせるのが特徴です。
茎や葉の色が赤紫色をしている『アカカタバミ」と呼ばれる種類も存在します。
カタバミあれこれ
- シロツメクサとの違いは?
- カタバミの葉に似ていている植物としてシロツメクサがあります。しかし、じっくり見ると葉の形が異なることがわかるでしょう。カタバミの葉は、葉の先の切れ込みが深くハート形をしているのに対して、シロツメクサは、葉の先の切れ込みが浅く丸い形をしています。また、シロツメクサの葉には、白い線の模様が入っているのが特徴です。
- 夜になると眠る!?
- カタバミは、花や葉が朝開き夜閉じるという独特の習性を持ちます。名前の由来も夜に閉じる葉が、半分食べられたような形に見えるため「カタバミ(片喰)」と名付けられたといわれています。
コヒルガオ
日本、中国、東南アジアなどを原産とするつる性の植物。朝顔に似た花を咲かせます。
コヒルガオあれこれ
- 名前の由来は?
- 朝に花を咲かせる「朝顔」に対して、コヒルガオは、昼間にも咲くことや、仲間のヒルガオよりも花や葉が小さいことに由来します。
- コヒルガオとヒルガオの見分け方は?
- 花柄の翼(縮れ)があるものが「コヒルガオ」で、無いものが「ヒルガオ」です。ただし、両者の交配種である「アイノコヒルガオ」も存在するため、見分けることは容易ではありません。
道端の植物の楽しみ方
シロツメクサの花輪を作ったり、カラスノエンドウで笛を作ったりした経験はありませんか?草花には、五感を使って自然と親しむことができる「草花遊び」があります。さまざまな植物に触れることで自然の豊かさを感じるきっかけになります。
シロツメクサの可憐な花を
身につけよう!手作り指輪
シロツメクサの白い花を使った可愛らしい指輪が手軽に作れます。
花輪よりも簡単にできるので、ちょっとしたアクセサリーとしておすすめです。
カラスノエンドウで作る、
懐かしのピーピー笛!
カラスノエンドウの種を取り出して、笛にしてみてはいかがでしょうか。
子どもがハマる!?カタバミの種爆弾!
カタバミの熟したさやが爆弾に!指でやさしくつまんでみると
「プチプチプチッ」と
種がはじけ飛びます!
熟したさやを見つけるときは、さやを空にかざしたときに、
種が見えるかどうかで確認できます。
多いクローバーはあるの?
幸せのシンボル四つ葉クローバー。
五つ葉や六つ葉なども見つかることがあり、ギネスブックに認定されているのは、2010年に岩手県花巻市の農家の畑で見つかった56葉のクローバーです。
いかがでしたか。身近な植物でも知らないことは多いものです。散歩の際は、植物の知識を深めておくことで、多くの草花たちとの出会うことができ、新しい発見につながります。ぜひ、歩きながら、気になった植物を見つけてみましょう。
2023年6月公開