すこやかコラム 第47回
その足の痛み、靴が原因かも?正しいシューズの選び方・靴紐の結び方
「ずっと歩いていると足が痛くなる」という方は、靴が足に合っていないのかもしれません。ウォーキングは歩き姿勢だけでなく靴選びもとても大切。また、長時間・長距離を楽に歩くためには、靴紐の結び方にも工夫が必要です。
今回は、正しい靴の選び方や、疲れにくい・歩きやすい靴紐の結び方などをご紹介します!
自分の「足の形」を理解しよう!
人の顔や骨格に違いがあるように、足の形も人それぞれ異なっています。足の形を構成する要素は「つま先の形」と「アーチ・土踏まず」の2つです。
●3種類のつま先の形
つま先の形は、大きく分けて「エジプト型」「ギリシャ型」「スクエア型」の3種類があります。日本人のつま先はエジプト型が70%で最も多く、次いでギリシャ型が20%程度、スクエア型が5~10%程度といわれています。
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- 様々な形の靴を履ける
- 親指が圧迫されると外反母趾になる危険性がある
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- 靴の「捨て寸」※1にフィットする
- 人差し指の先端が圧迫されると、ハンマートゥ※2になる危険性がある
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- 全体的に四角い
- 「捨て寸」が大きい靴を選ぶと、指同士が圧迫されて魚の目ができる危険性がある
※1 捨て寸:靴を履いた時に、つま先と靴内部の間にできる空間のこと。捨て寸がない靴を選ぶと、足の動きが制限されて窮屈になるため、1~1.5cm程度の捨て寸が理想
※2 ハンマートゥ:Z字に曲がって固まった指・つま先のこと。主に足に合わない靴を履き続けることで起こる
●アーチ・土踏まずの役割
アーチには、バランスの維持や踏み出しのバネなどの役割があり、内側縦アーチ、横アーチ、外側縦アーチの3つのアーチによって構成されています。
一番大きなアーチである内側縦アーチが、一般的に土踏まずと呼ばれています。文字通り、“土を踏まない”ようにお椀を逆さにしたような形をしており、地面から伝わる衝撃を和らげ、関節や腰などへの負担を軽減する役割があります。
土踏まずはほとんどの人に備わっていますが、なかにはフラットな形状(土踏まずがない)の「扁平足」の人もいます。扁平足は、姿勢の悪化や外反母趾などのリスクを高める恐れがあるので、指先のエクササイズや足裏の筋トレなどで予防・改善を図りましょう。痛みがある場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
足の形にあった靴選び&試し履きのポイントを確認しよう!
足の形を理解したらいよいよ靴選びです。普段履きの靴はもちろん、特にウォーキング用の靴は次のことに注意しながら選ぶようにしましょう。
●「足の形」に合った靴の選び方
それぞれのつま先の形に適した靴の形も考えてみましょう。
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つま先が丸く、親指が圧迫されにくい形
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つま先に余裕のある形。
ポインテッドトゥ※もおすすめ
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つま先のカーブがゆるやかな形
※ポインテッドトゥ:つま先が細くとがった形
また、靴選びはサイズ(足長)だけではなく、ワイズ(足幅)も重要です。サイズやつま先の形が合っていても、ワイズの狭い靴だと外反母趾などのリスクが高まります。特に、扁平足の人はワイズの広い靴を選んだり、インソールを入れてバランスを整えたりして、窮屈にならない靴選びが大切です。
試し履きする時には、次のことを意識してみましょう。
- つま先をトントンと地面につけるのではなく、かかとをトントンと地面につけて靴紐を結び、つま先に余裕を持たせて履く
- ウォーキング用の靴下を着用し、両足とも靴を履いて歩き回る
- 片足立ち、ジャンプ、しゃがむなど、様々な動作を行い、つま先、足の甲、土踏まず、かかと、くるぶしのフィット感や余裕を確認する
- 血流の影響で朝と夕方では足の大きさが若干変わるため、足が少し大きくなっている(むくんでいる)午後に試し履きをする
ほどけづらい・疲れにくい・歩きやすい靴紐の結び方を実践しよう!
ウォーキングではつま先に余裕(空間)を持たせ、足首をしっかり固定して靴を履くことがポイントです。靴紐をきつく締めてしまうと、どこにも余裕のない状態になり、歩きづらいだけでなくケガのリスクも高まります。
ここでは歩きやすくてもほどけにくく、さらに疲れにくい「パラレル」という靴紐の結び方を解説します。
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一段目の穴に上から紐を通す
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一段飛ばした三段目の穴に片側の紐を通す
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もう片側を二段目の穴に下から通し、反対の二段目の穴に上から通す
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足首の左右の穴が一つずつになるまで①~③を繰り返す
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それぞれの紐を下から通す
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紐を結んで完成
足相は足の指の方向や形で性格を判断する占いです。放射状に外向きの方は好奇心旺盛、親指と他の指がV字の場合はクールで冷静といわれています。足に注目した性格判断で意外な発見や面白さがあるかもしれませんね。
足の形を理解し、適切な靴選びができれば、ウォーキングによる足の疲労や痛みは改善されるはずです。健康な毎日を支える足のためにも、正しい靴選びを学んで楽しくウォーキングを続けましょう。
2023年2月公開