すこやかコラム第45回

「アミノ酸」で運動効果を高めよう！運動時の摂取タイミングをチェック

「運動するとすぐに疲れてしまう」「トレーニングしてもなかなか筋肉がつかない」とお悩みの方は、アミノ酸が不足しているかもしれません。アミノ酸を運動時に摂取すると、運動効果が高まり、筋肉へのダメージや疲労を軽減できます。
今回は、アミノ酸の基礎知識や得られる効果、運動時の摂取タイミングなどについて解説します！

そもそもアミノ酸って何？

アミノ酸とは、5大栄養素の1つであるタンパク質の材料のことで、筋肉の主成分でもあるほか、髪の毛や爪、臓器などの組織を作ったり、ウイルスや菌と闘って免疫力を高めたりする、生命活動を支える縁の下の力持ちです。

20種類あるアミノ酸のうち、9種類の必須アミノ酸は体内で生成できないため、食事やサプリメントなどで摂取する必要があります。
必須アミノ酸を豊富に含む食材は、青魚や牛肉・豚肉、卵、牛乳、大豆などです。普段の食生活に含まれている食材が多いため、バランスの良い食事を心がけていれば必要な量はとれます。ただし運動中はアミノ酸が失われてしまうため、運動中に効率よく摂取する方法が有効なのです。

食パンは44点！アミノ酸スコアとは？

アミノ酸スコアとは、タンパク質食品に含まれる9種類の必須アミノ酸の組み合わせから評価する指標のことです。タンパク質を含む食品は多くありますが、各アミノ酸の必要量をよくとらないと、効率よくタンパク質を生成できないとされています。100に近い数値であるほど理想的です。

普段の食事では、こういったアミノ酸スコアを意識するとよいでしょう。例えば朝食で食パンを食べるとスコアは44と低い数値ですが、ハムやチーズを追加したり、ゆで卵や牛乳などを追加したりすると、アミノ酸バランスの良い食事になります。

※卵や牛乳など特定の食材に対する食物アレルギーのある方は、他の食材に代替するか、摂取にあたり、かかりつけの医師の指示に従ってください。

食事で足りているのに、アミノ酸が運動時に必要な理由は？

アミノ酸が不足すると、筋肉量の低下に影響します。長時間の運動によってエネルギーが不足すると、それを補うために筋肉中のタンパク質を分解してアミノ酸を取り出し、エネルギーとして使い始めてしまうためです。この状態が長く続くと、筋肉が次第にダメージを受け、筋力低下や疲労につながってしまうのです。

その対策として運動時にアミノ酸を摂取すると、筋肉中のタンパク質を分解することなく運動を継続できます。また、体に負担をかけず、速やかにエネルギーとなってくれるので、運動時は水分補給に加えてアミノ酸補給が大切なのです。

なお、アミノ酸を摂取する方法としては、サプリメントやスポーツドリンクなどの活用がおすすめです。