すこやかコラム 第4回
歯と体の健康を考えよう!
歯周病を防ぐ効果的な
セルフケアとは?
強く丈夫な歯を維持するためには日頃の正しいセルフケアが大切です。歯は生涯にわたって大事にすべき人生のパートナー。虫歯や歯周病などトラブルを防ぎ、歯とお口の健康を維持しましょう。
虫歯や歯周病の原因「プラーク」を落としましょう
歯磨きで意識したいのは、虫歯菌や歯周病の温床である歯垢(しこう)=プラークをしっかり取り除くこと。食事のあと、食べかすが歯に付着して約8時間後で歯垢になると言われています。食べたらすぐに歯磨きをして歯垢を取り除きましょう。
歯磨きの目的は「病気のない健康な歯を維持すること」。しかし、日本では歯磨き習慣が根づいているにもかかわらず、歯科先進国スウェーデンと比較すると、歯を失う人がとても多いのです。
歯を失う多くの原因は「虫歯」と「歯周病」です。歯周病とは歯と歯ぐきの隙間から侵入した細菌が歯肉に炎症を引き起こし、さらには歯を支える骨を溶かしてしまうという恐ろしい病気。虫歯と違ってほとんど痛みがないため、気付かないうちに進行してしまいます。
こうした病気を招かないためにも、日々の正しい歯磨きが重要なのです。
生活習慣病にも悪影響を及ぼす歯周病の怖さ
歯周病による炎症物質は血液や呼吸器内に入り込んで全身に散らばり、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など生活習慣病の原因にもつながります。血管内にプラークができたり詰まったりすると、血液の通り道が細くなるためです。
特に近年は、歯周病が糖尿病にも関連していることも指摘され始めています。糖尿病の人が歯周病にかかっている割合が多いこと、またその逆で歯周病になると糖尿病の症状が悪化するということもわかってきました。
このように歯ぐきの炎症が健康に大きく影響を及ぼしあっていることが明らかになってきています。歯周病を予防する事が生活習慣病を予防することにつながるのです。恐ろしい病気を招かないためにも、日々の歯磨きを忘れずにおこなっていきましょう。
歯磨きの新常識!
デンタルフロスとの相乗効果
歯周病を防ぐケアのポイントは、プラークを残さないこと。時間をかけて歯みがきしても、歯と歯の間は十分に磨けないことがあります。歯ブラシの毛先が届きにくい歯と歯の間にはプラークが残ったままという場合がとても多いのです。
プラークが残りやすいところは?
プラークは食べかすではなく、実は細菌と代謝物のかたまり。ネバネバとした物質のため、歯に付着すると除去しづらいという性質があります。さらに、奥歯や歯と歯の間、歯周ポケットなどはとくに付着しやすく唾液では流しきれません。早めに取り除かないと歯石となって、さらに除去しにくくなってしまいます。
デンタルフロスを活用しましょう
歯ブラシだけでは、歯間部のプラークは6割程度しか取り除くことができず、理想的なセルフケアをすることが難しいと言えます。この歯の表面やすき間に強く付着するプラークを、しっかり取り除くことができるのがデンタルフロス。歯ブラシと一緒にデンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、除去率が30%もアップします。
口腔内の健康にも効果的
歯を白く見せるホワイトニングですが、口腔内の健康を改善し維持する効果もあることをご存知ですか?口腔内のpH値が低いと徐々に酸性化し、歯のエナメル質が溶けてくることでバクテリアが繁殖、最終的には虫歯になってしまいます。過酸化尿素を含むホワイトニング製品は口腔内のpH値を上げる作用があり、バクテリアの繁殖を抑えるため、美しさだけではなく健康面でもメリットがあるのです。
「すこやかんぽ」のプレミアムメニューでは、健康診断の結果に応じて改善指標とアドバイスを提供する「My健診アドバイス」、脳卒中・心筋梗塞・糖尿病などの将来の病気の可能性を知ることができる「疾病リスクチェック」などのメニューがあります。ぜひ、ご活用ください。
2019年5月公開
出典:
・歯垢(しこう)と歯石(しせき)の違いって?(株式会社サンギ)・なぜスウェーデンは歯科疾患が少ないのか?(毎日新聞)
・歯周疾患の症状・原因・進行(厚生労働省)
・歯周病が全身に及ぼす影響
(日本臨床歯周病学会)
・歯周病Q&A(日本歯周病学会)
・歯垢(プラーク)と歯石の落とし方
(ライオン株式会社)
・クリニカアドバンテージ デンタルフロスY字タイプ(ライオン株式会社)
・歯間クリーナー(サンスター株式会社)
・お口の健康と 全身の健康の関係
(日本歯科医師会)
・pH-ホワイトニングと口腔内の健康に対する関連性(ウルトラデントプロダクツインク)